Background Image

COW自動化

COW自動化

A-7

COW自動化システム

COW(Crude Oil Washing)は、タンカーから陸上の原油タンクに応用させてから約30年の歴史があり、最も一般的な原油タンク洗浄法として認知されています。

しかしながら、COWを取り巻く環境は、30年で大きく変化しています。監督者やオペレーターの世代交代や高年齢化といった問題が顕在化する中、コストダウンや安全性の確保、環境負荷の軽減といった様々な課題を解決していかなければなりません。

その中で、従来のCOWシステムが運動管理や安全管理について、オペレーターに依存しすぎている点に着目し、今後も安全かつ安定した施工を継続していくためには、「システム的なサポートが必要」と考えました。

そこで開発したのが、「COW自動化」と呼ぶ新しいシステムです。プラント関連

cow_1_1_01

従来のシステム

・調整や操作を伴う主要部に、それぞれオペレーターが必要

・各オペレーター間の連絡は無線でやり取り

・浮屋根上での作業は万一の際危険であり、救出も困難

・機器の故障やオペレーターの誤作動に対する機械的サポートなし

old_kanri_a

新システム「COW自動化」

・浮屋根上は原則無人化

・計測室へ各機器の情報を集中

 監督者は、無線でのやり取りに加え、計器室から確認が可能

・安全装置を拡充

 分離槽の完全密閉化

 機器の故障やオペレーターのミスによる自動停止機能を付加

 ポンプ、分離槽の異常は計器室に警報

 計器室から緊急停止するなどのサポートも可能

autocow_sup_a

重要な3つのポイント

下記の3つのポイントを「COW自動化」で解決しました。

Point 1 浮屋根上無人化

 ≪課題≫

 COW・温水洗浄中は、運転する洗浄機の切り替え作業が発生します。この切り替え作業は、浮屋根上に作業員が昇降しバルブを操作します。

 浮屋根上への移動は、狭く長い急勾配の特殊な階段を昇降するしかなく、夜間や悪天候時は昇降そのものが危険を伴います。また、浮屋根上で作業員が体調を崩したり、被災したりすると救出する事は非常に困難です。この為、少なくとも夜間については、浮屋根上に作業員が立ち入らないことが望ましいと考えます。

p1_4_01[1]

 

≪対策 -COW自動化の特徴- ≫:遠隔操作バルブ

弊社のシステムでは、油流出時などの特殊なケースまで配慮して、浮屋根上の機器については全て圧縮空気で行うシステムとしています。  COWの自動化では、この遠隔操作バルブの配線・配管が問題になりますが、弊社のシステムではφ10mm4本組のエアチューブを必要個数分だけ敷設するだけで、作業の負担を極力抑えています。

尚、遠隔操作バルブの開閉に連動して、洗浄マシンへの圧縮空気の供給・遮断も自動で行われます。

洗浄用ポンプ及びバルブ配管

 

Point 2 遠隔監視と緊急時対応

≪課題≫

 タンク中に多量の液体を噴射するCOWや温水洗浄では、静電気(帯電ミスト)に対する爆発防止対策として、タンク内を低酸素状態に維持し、監視する必要があります。このため、洗浄が終わるまで(約1週間)は昼夜通して行い、機器の運転操作はもちろんのこと、異常の際は直ちに対処出来る様、24時間体制で設備を監視しています。

ここでは、限られたオペレーターで機器や配管の異常を素早く発見し、対処することが求められます。

p1_5_01[1]

 

≪対策 -COW自動化の特徴- ≫:遠隔監視カメラと計器室

主に浮屋根上の配管や機器には、加圧した多量の原油が流れる事から最も油流出のリスクが高く、監視対象としては最も重要となる設備です。

この小型・軽量の旋回カメラ装置は、夜間でも監視が可能な他、風速40m/sまで動作可能ですので、ちょっとした台風の通過時でも安全域から監視が可能です。

(強風時には洗浄は中断されます)
カメラ計測室内部

タンク内の酸素・ガス濃度のモニターやタンク内の差圧監視を行っていた仮設ハウス内に、各機器の操作やモニター機能を集約し計器室化する事で、集中型の運転管理を可能としました。

これにより、各機器の運転状態が計器室で把握でき、異常を発見した場合は危険場所に立ち入ること無く、直ちに洗浄を停止する事が出来ます。

計器室
 

Point 3 臭気対策

水を循環しての温水洗浄では、タンクから回収される含油水から油分を分離する必要があり、これを比重差を利用した油水分離槽で行います。

ここでは、原油と空気とが接触することから、可燃性で臭気を帯びたガスが発生します。この油水分離槽で発生するガスについては、滞留し爆発範囲に入ると危険なことから、基本的には換気する事で対策されてきました。これは、臭気ガスを積極的に空気中に放出していることになります。

開放型分離槽
開放型分離槽

 

≪対策 -COW自動化の特徴- ≫:密閉型分離槽

新システムでは、安全面と環境面の両方に配慮し、分離槽を完全な密閉方式としました。  密閉化に伴い可燃性ガスが滞留しますが、タンク本体と同様にイナート化で対応しています。  また、レベル変動に伴う分離槽の呼吸については、洗浄タンクと連結した上、万一に備えブリザーバルブを備えています。

密閉化により、内部の状況が判らなくなりますが、応答性の速いレベル計と界面レベル計の組合せで対応しています。  この情報は現場で表示される他、計器室のモニターでも確認可能です。 また、異常なレベルに達した場合はポンプが自動停止するなど安全機能も備えています。

密閉式分離槽

現場表示器

計器室モニター盤

密閉型分離槽
 
現場表示器
 
機器室モニター盤